KUHARA ARCHITECTS UCHIDA DENTAL CLINIC + HOUSE

00 introduction

01 exterior

02 dental clinic

歯科医院の空間に求められる清潔感を保持しつつ、冷たさや硬質感を取り除き、一般的な歯科医院とは明確に異なるイメージを与えることを目指した。

シンボルツリーのケヤキを横目に見ながら玄関を入ると、白を基調とした天井の高い空間に受付がある。正面にはヤマボウシが植えられた1つ目の光庭があり、開放感や明るさ、静けさをもたらし、まず初めに歯科医院にありがちな嫌な雰囲気を払拭してくれる。

その脇にある待合は、ファサードの白い曲面と温かみのあるチェリーの曲面壁によって包まれていて、天井高を低く抑えた落ち着いた空間である。シンボルツリーのケヤキを3つの縦長の開口から取り込んでおり、これが第2の光庭を形づくっている。

曲面に沿って受付の奥に進むと、バックヤード機能を挟んで空間を隔てた診療室がある。診療室も天井は高く開放的で、背の低いガラスパーテーションで患者のプライバシーを守りつつ、全体としては一体感がある。診療室の中には第3の光庭があり、ここにもヤマボウシが植えられていて、優しい自然の光と安らぎをどこにいても感じることができる。

医院の主要な位置にレイアウトされた光庭は、医院全体に控えめではあるが確かな統一感を与えていて、非日常的な静かな時間の流れを感じさせる。

医院全体のデザインは、こうした空気感を際立たせるために素材や色彩の数を減らし、極力ディテールが目立たないシンプルなものを心掛けている。診療台は当初よりデザインに大きな特徴を持つKAVOのものを使うことが決まっていたため、これを設置したときに最良の効果が得られるように配慮している。

03 house

04 concept

05 data

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