WORKS | 国分寺フレーバーライフ社本社ビル

国分寺フレーバーライフ社本社ビルは、東京都内では初の木質ハイブリッドオフィスビルで「木」を現しにした耐火建築物です。駅前や街の中に大きな建築を建てる場合には、法律的には耐火性能が要求されるため、木が現しになった木造のビルはめったに見ることができません。しかし最新の技術を用いれば実現可能なのです。国分寺フレーバーライフ社本社ビルがどんなビルなのか、詳しく見ていきましょう。

都市木造の耐火技術
日本は地震の多い国なので、都市の中の建築には厳しい耐火要件が課されており、それをクリアするために下図の三つの手法が確立されています。国分寺フレーバーライフ社本社ビルで使われている木質ハイブリッド集成材は『鉄骨内蔵型』の耐火部材です。完成すると鉄骨は完全に見えなくなり、建築の見た目は木造のようになります。

耐火部材リスト  ハイブリッド集成材

木質ハイブリッドビルの特徴 その1:上が木質ハイブリッド造、下が鉄骨造
国分寺フレーバーライフ社本社ビルは、1~3Fが鉄骨造(2時間耐火|一般的な被覆)、4~7Fが木質ハイブリッド造(1時間耐火|木質ハイブリッド集成材による被覆)です。建築基準法で上層4階までが1時間耐火と定められているため、このような区分けになっています。見た目には、下層階は一般的なビルと変わりませんが、上層階は木造のビルに見えます。

軸組モデル

木質ハイブリッドビルの特徴 その2:構造はオール鉄骨造
木質ハイブリッドビルは、鉄骨内蔵型という木質ハイブリッド集成材の特徴を活かし、構造的にはオール鉄骨造の建築となっています。そのため構造計算が容易で、確認申請にも時間が掛かりません。ビルが高層になっても、構造的な心配はありません。工事も基本的には鉄骨造と同じように進めることができます。そこが、他のタイプの耐火木造と大きく異なる特徴です。また事業主にとっては、十分に確立された鉄骨造の技術を使う安心感もあります。

ハイブリッド建方
工事中の構造フレーム 接合部の鉄骨を耐火被覆する前の状態

街の景を木でつくる ~ 外装木質化|多摩産材スギルーバー と 構造フレーム|木質ハイブリッド集成材
建築の低層階は一般的な鉄骨造と同じですが、多摩産材スギを用いたルーバーを外部仕上材の上に設けることで、外装木質化をおこないます。上層階で見られる木質ハイブリッド集成材の構造フレームとの合わせ技で、インパクトのある木のビルが街に出現して潤いのある木の景観がもたらされます。

工事中の外観
竣工を間近に控えた建築の外観 街に忽然と木のビルが出現