神奈川県小田原市の城下町ホールのための公開コンペティション出品作である。Taka設計室と共同制作。

大ホールに並べてこれとほぼ同じ大きさのホワイエを配置し、日常的によりフレキシブルに使用できる第3のホールとして考える。このホワイエの周囲には、小ホールとホワイエ・ギャラリー・ショップ・ライブラリー・カフェ・屋上庭園が立体的にちりばめられる。その一つ一つは独立したパフォーマンスを行うための機能を持っており、これらを結ぶアクティブな動線部分もまたパフォーマンスのための空間である。あるときは個々で、またある時は横断的に連動して、様々なパフォーマンスを行うことができるように考えられている。

ホワイエは前面道路からそのままアプローチできるようになっており、通常は街に大きく開かれた広場として機能する。ここに立ち寄ると、常に何かが起こっているような施設でありたいからである。リファレンス機能なども充実させ、市民がパフォーミングアートに気軽に親しめるように配慮している。
大ホールはオーソドックスなシューボックススタイルで、専門性の高い演目に対応可能な機構を備える本格的なもの。一方小ホールは、小田原城側の壁が全面ガラスという特徴を持つフレキシブルな平土間ホールで、その内部は(演出によっては)道路から視認できる。外観上も飛び出したボックスとなっており、この施設の面白さを象徴的に表現している。

各部の写真(写真をクリックすると大きいサイズでご覧いただけます)

提出パネルです。(写真をクリックすると大きいサイズでご覧いただけます。少しサイズが大きめです。)